三上延のベストセラーを映画化した、映画『ビブリア古書堂の事件手帖』の伏線と疑問点について解説します。
今回紹介するのは下記の「5つ」
- 大輔の祖母絹子はなぜ孫の大輔を叩くほど、自分の本を触られることを怒ったのか
- 大輔の祖父は誰なのか
- なぜ絹子は孫に「大輔」という名をつけたのか
- なぜ「晩年」の本に皆執着していたのか
- ビブリア古書堂の名前の由来とは
大輔の祖母絹子はなぜ孫の大輔を叩くほど、自分の本を触られることを怒ったのか
大輔は幼いころ、祖母絹子の部屋で本を触ろうとして、叩かれるほど怒られたことがあります。
絹子はとてもやさしく、大輔も怒られたのはこの一回だけだったと話しています。
では、なぜ孫をたたくほど本に触ることを怒ったのでしょうか。
絹子は昔、夏目漱石の「それから」という本を8巻だけ、田中嘉男という男からもらっていました。
「それから」の物語は、主人公が人妻に恋をし奪う話です。
本を贈られたのは、絹子が結婚した後、子供を産む前だと8巻の栞の年号などから推測され、絹子と田中はこの「それから」の物語と同じように秘密の恋をしていたのでは、と考えられました。
また、8巻には本の主人公が人妻に対して「僕の存在にはあなたが必要だ。どうしても必要だ」と話すセリフが記されており、嘉雄は絹子に僕の気持ちですと伝えて8巻だけを渡しています。
ただ、大輔が小さいころ絹子にたたかれるほど怒られたときには、「それから」は全巻そろっていました。
絹子は恐らく、この8巻だけを持っていると、内容から自分が秘密の恋をしていたことがバレてしまうから、ほかの巻も買い足して、8巻が目立たないようにしたのでしょう。
さらに、8巻の後ろには嘉雄の名前がありましたが、嘉雄の私有物だとわかれば、絹子と嘉雄は何かしらの関係を持っていたとバレてしまうので、もらいものだとばれないように「田中嘉雄様 夏目漱石」と夏目漱石のサイン入り本のように見せ、誤魔化していたのだと思います。
大輔の祖父は誰なのか
結論、大輔は絹子と田中嘉雄の孫なので、祖父は田中嘉雄です。
絹子はもともと結婚していた旦那と定食屋を営んでおり、その定食屋で嘉雄と出会います。
嘉雄は絹子に一目惚れし、絹子が既婚者と知りながら2人は恋仲となります。
2人は度々秘密で会う約束をしており、定食屋の旦那も2人の関係に薄々気づいていました。
後に絹子は妊娠していることが発覚します。恐らく旦那ではなく、嘉雄との子だと絹子自身もわかっていました。
そのタイミングで嘉雄は絹子に駆け落ちを提案します。待ち合わせの時間と場所を決め、その日に2人で駆け落ちしようと持ち掛けます。この時、絹子は嘉雄に妊娠したことを話さずにいました。
絹子は嘉雄のもとへ行こうとしますが、出発しようとしたとき、旦那から「どこへ行くんだ。そのおなかの子は俺の子だ」と言われます。
恐らく旦那は絹子のおなかの子が自分の子ではない、浮気相手(嘉雄)の子だとわかっていながら、絹子と別れる気はなかったのでしょう。浮気相手の子だろうと自分の子だと断言して、育てることを決めたのではないでしょうか。
結果、絹子は定食屋にとどまり、駆け落ちは失敗に終わります。
駆け落ちの失敗と共に嘉雄は絹子を思った小説を執筆し始めます。
季節が過ぎ、嘉雄は絹子を思って書いた小説を書き終え、その原稿をもって絹子の定食屋を訪ねます。
すると、そこにはおなかが大きくなった絹子の姿があり、それを見た嘉雄はかつ丼だけ食べて帰ります。
ここでの嘉雄の心情としては、まさかおなかの子が自分の子だとも思わず、“駆け落ちの約束場所にも来なかった、絹子は旦那との道を選んだのだ”と察し、絹子をあきらめることを決心したのだと思います。
現に小説の原稿は自身で持ち帰り、その原稿を未来で孫が読んでいる描写があります。
この孫は、嘉雄が絹子をあきらめた後、別の誰かとの間にできた子で本編に登場する田中としおです。
つまり、大輔ととしおはどちらも祖父が嘉雄だったのでした。
本編では絹子と嘉雄の関係を知るまで、大輔は定食屋の旦那を祖父だと思っていました。
なぜ絹子は孫に「大輔」という名をつけたのか
主人公大輔の名前は祖母の絹子がつけた名前でした。
由来は好きな小説に出てくる登場人物だったと話します。
その小説というのが夏目漱石の「それから」です。
では、なぜ人妻に恋をして奪う物語の小説の主人公の名前を孫にわざわざつけたのでしょうか。
絹子は娘(大輔の母)はいたものの、男の子を授かることはありませんでした。
孫として男の子が生まれたことで、昔恋仲だった嘉雄と血のつながった男の子ということで、2人の思い出の本「それから」の主人公の名前をつけたかったのだと考えます。
嘉雄にもらった本を孫に触られるのを怒るくらい、嘉雄との関係を隠し続けていた絹子は、孫に“嘉雄”とつけるのではなく、“大輔”とつけることで秘密の恋を隠しながらも今もずっと田中を思い続けているということがわかる場面だったと考えます。
実際、「それから」の主人公は“代助”であり、本作品の主人公は“大輔”で、漢字も異なるため、思い出の小説の主人公の名前を付けながらも、秘密の恋がバレないよう少し誤魔化している部分も垣間見えます。
なぜ「晩年」の本に皆執着していたのか
「晩年」という本は数が少なく貴重だったため高価な本として扱われていました。
また、栞子の持っている「晩年」は祖父から引き継いだもので、太宰治の署名入りの300万円以上の値段が付く代物でした。
栞子は祖父から引き継いだ大事なものだと大切に持っていましたが、一般的には値が張る貴重な存在として注目を浴びています。
本編で登場する大庭葉蔵と名乗る謎の人物は、「晩年」を欲しがり栞子にメールなどで嫌がらせをしてきます。
大庭葉蔵も金目当てで「晩年」を狙っているのだと思っていましたが、後に大庭葉蔵は田中嘉雄の孫、田中としおだということがわかります。
としおは火事で祖父嘉雄を亡くし、亡くなる直前に火事の中で嘉雄から「晩年」を持っていってくれと渡されます。それを受け取った矢先、嘉雄の「晩年」は火事の炎で燃えてしまいます。
としおは、大好きな祖父の大切な本を燃やしてしまったショックと後悔で、長年代わりの「晩年」を探し続け囚われてしまっていたのでした。
としおは本編で栞子の「晩年」を「僕のものだ」と言いますが、実際に昔の写真で、嘉雄の「晩年」の本と絹子が一緒に映っている写真には「晩年」に本の帯がついておらず、栞子の「晩年」には帯がついている状態でした。つまり、栞子の「晩年」と嘉雄の「晩年」は全く別物だったのです。
嘉雄の「晩年」は実際に燃えてなくなってしまっていますが、祖父と祖父の大事な本を同時に亡くした後悔で「晩年」に囚われたとしおは、栞子の「晩年」を自分のものだと言い張っていたのでしょう。自分のものにしたいという願望の表れでもあったと思われます。
ビブリア古書堂の名前の由来とは
ビブリア古書堂の“ビブリア”とは、ラテン語で「本を愛する人」を意味します。
ビブリア古書堂の店長栞子が「本を愛する人」であることはもちろんですが、登場人物である田中嘉雄や絹子、稲垣など、栞子以外にも本を愛する人々のそれぞれを物語にしていることも、作者がこの“ビブリア”に隠した意味の一つだと考えます。
以上が映画『ビブリア古書堂の事件手帖』の伏線と疑問点でした。
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総合評価&あらすじ
映画『ビブリア古書堂の事件手帖』のあらすじ
鎌倉の古書店「ビブリア古書堂」の店主・篠川栞子。彼女は優れた洞察力と推理力を持ち、五浦大輔が持ち込んだ夏目漱石の「それから」に記されたサインの真偽を解き明かす。これが縁となり、古書堂で働き始めた大輔は、日に日に栞子に惹かれていくが…。
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見どころ(おすすめポイント)は?
三上延のベストセラーを映画化しており、夏目漱石や太宰治の本をもとに亡くなった祖母の秘密を解き明かすミステリーと恋愛の要素を兼ね備えた作品です。
夏目漱石の「それから」という作品も読んでみたくなるほど、本編との関係性が深く感じられます。
野村周平と黒木華のW主演と、過去の回想シーンで浮気相手役を演じる東出昌大の演技にも注目です。
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印象に残ったセリフ・シーン
「自信もって生きよ 生きとし生くるもの すべてこれ 罪のこなれば」
太宰治の「晩年」から引用されたセリフで、本編では各登場人物がこの言葉を自分自身のことだと思いながら、様々な解釈をもち、物語が進んでいきます。
栞子はこの言葉を「生きているものは誰でも業(ごう)が深い」という解釈をもっていますが、田中嘉雄や稲垣はまた違った解釈を持ちながら自分の心に刻んでいます。
その人の人生や立場によって、言葉の意味が変わる不思議で面白い、物語のキーとなるセリフです。
こんな人におすすめ
- 事件ものの映画が好き
- ヒューマンドラマが好き
- W主演の映画に興味がある
- 原作「ビブリオ古書店の事件手帖」を読んだことがある
まとめ
映画『ビブリオ古書店の事件手帖』の伏線と疑問点について解説しました。
- 大輔の祖母絹子はなぜ孫の大輔を叩くほど、自分の本を触られることを怒ったのか
- 大輔の祖父は誰なのか
- なぜ絹子は孫に「大輔」という名をつけたのか
- なぜ「晩年」の本に皆執着していたのか
- ビブリア古書堂の名前の由来とは
もう一度本編を見直したいなぁ…
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